先日、本年度のゆるキャラグランプリ(全国で一番人気のゆるキャラを決める)が開催され今年は今治市「バリィさん」がグランプリとなったようです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2500F_V21C12A1000000/
ゆるキャラグランプリ
http://yurugp.jp/

 

彦にゃんを始め、ゆるキャラブームは依然顕在で地域興しのイベントに、他府県のゆるキャラまで動員することもあるみたいです。

 

さて、コンサルタントの視点でゆるキャラを考えると地域経済の活性化に必要な要素が見えるかもしれないので、もし「地域興しとして、今あるゆるキャラをゆるキャラグランプリで上位にランキングさせて欲しい」というクライアントから依頼を受けたらどうするかを考察してみたいと思います。

 

◆グランプリで勝てているゆるキャラの要素
2011年度上位ランキングと2012年度ランキングの比較※()内が2012年順位
1位 くまモン(2012年出場辞退)-熊本県
2位 バリィさん(1位↑)-愛媛県
3位 にしこくん(44位↓)-東京都
4位 与一くん(13位↓)-栃木県
5位 はち丸/だなも/エビザベス(71位↓)-愛知県

 

パリィさん以外、2012年度ランキング上位には食い込めていない様子です。
正直、にしこくんを見た時は、筆者もさすがに「これはゆるキャラなのか」と思いましたが、あくまで投票制で人気ランキングが決まるため、キャラ立ちしてたので一過性の人気を獲得したのかもしれません。

 

ランキングから目立った傾向はないように見えますが、調べていく過程で、ゆるキャラの題材に系統があるようです。
・動物
・人
・建物
・食べ物(野菜・梅干し等)
・その他(判別不能)
・複合型(動物×食べ物等)

 

2011年・2012年ともに動物が題材のゆるキャラがグランプリを獲得し、特に、人や建物に由来するキャラクターは順位が乱高下しているようです。
やはり、投票である以上、あらゆる層からの人気獲得が大事なため、愛らしい動物系統が良いのかもしれません。

 

もう一つ要素としてあるのが、名前のシンプルさ、覚えやすさではないかと思います。
くまもん・バリィさん共に地名由来で覚えやすく、語感もいいですが、その他のゆるキャラだと、名前が非常に長く、かつ何からきているのか一見分からない名前もあります。

 

結論としては、動物系でかつ名前がシンプルなゆるキャラが勝つために必要最低限の要素である可能性が高いということです。

 

◆グランプリで勝つポイント
グランプリは全国からの投票で行われているようです。
2012年度は総得票数約659万票ですから、優勝には相当な人気が必要です。
主に投票している年齢や属性は明らかになっていないため、傾向と対策はなかなか打ちにくいですが、選挙戦略と比較すると共通点がありそうです。
つまりポイントは、組織票(自分の地域票)と浮動票(全国からの票)をいかに獲得するか、と定義できます。

 

バリィさんはこの2つのポイントについてうまく取り組んでいます。
-組織票(地域票)
バリィさんは、知事や市長が県内で投票を呼びかけるなど積極的に組織票を固めることに注力したそうです。(日経記事)また、地元メディアにも積極的に露出しているのと同時に、ブログやツイッターなどでも積極的にアピールをしています。

 

-浮動票
グランプリ獲得後ではありますが、ネピアとコラボレーションしてバリィさんモデルのティッシュを全国販売したなど、全国での知名度獲得も目指しています。(バリィさんブログより)
http://ameblo.jp/barysan/
ここまで調べていると筆者も、バリィさんアイテムが少し欲しくなってきました(笑

 

◆アクションプラン
これまで簡単に明らかにした方針をもとに、勝てるゆるキャラを生み出す戦略を立ててみました。

 

・全国的に知名度のあるデザイナーに動物のイメージでキャラクターをデザイン。(全国知名度を高めるため)
・ご当地に由来し、短く覚えやすい名前のキャラクター名を公募(県民参加型とするため)
・知事直轄のプロジェクトとしてスタートするよう交渉(県内の指示を固めるため)
・地元で全国的に有名な企業があればコラボレーション商品を提案(全国知名度を高める)

 

おまけ
ラテラルに考えた飛び道具的な打ち手
・メールアドレスとパスワードで投票が可能なので、海外へのマーケティングを行い、海外票を獲得する。(別に日本人限定とは記載なし)

 

◆まとめ
簡単なリサーチですが、ゆるキャラといえどマーケティング戦略がモノを言うのは間違いないというのが今回の結論です。仕掛け人的な人は、論理的・感覚的問わず、勝てる戦略を描いてゆるキャラを成功に導いている気がします。