NINTENDO 3DS用のゲームソフト「とびだせどうぶつの森」がメチャクチャ売れているらしい。クリスマス商戦が本格化する前に早くも100万本達成という、ものすごい勢いです。マジか……。
 
マジでした。このゲームは、初週からダウンロード販売でも20万本以上を売り上げ、ネットワークの活用が苦手と言われる任天堂をして、ダウンロードカードが一部で品不足になるほどの大ヒットに。裏を返せば、それほどに日本のネットワークインフラは成熟してきた、とも言えそうです。
 
ネットワーク環境の充実は、日常を激変させました。日本経済新聞と日経BPが行った調査では、住居費を除いた日常的な支出の20%はインターネット経由で行われているという結果が明らかになりました。
 
さらっと書きましたが、2割ですよ。2割! 近所にコンビニがあり、スーパーやドラッグストアがある。さらに外食など「消えモノ消費」もあるなかで、20%もネットで支払いがなされている……。これって相当スゴイことなわけです。
 
1クリックで自宅まで届けてくれる圧倒的な利便性は、確かに他のサービスとは 比べ物になりません。アマゾンなんて朝注文したものが夕方に普通に届く。楽天にしても、結構な大物でもだいたい翌日には届く。高度成長期における、近所の 酒屋さんか米屋さんかというほどの御用聞き状態。大手スーパーも実店舗をいかしての、ネットスーパー業態に乗り出すなど、近頃のネット通販サービスには、ものすごいきめ細やかさとスピードがあるわけです。
 
さらにネット通販が生活にもたらした福音といえば「距離を縮めた」こと。物流 とセットで考える必要がありますが、例えば東京にいながら、地方の名産品が手に入る。また、普段行くには敷居が高いお店の味が、気軽に手に入るようになっ たことも「距離が縮まった」の一例でしょうか。
 
少なくとも、地方の生産者や加工業者にとっては、いまやネット通販という販路は欠かせないものになっていますし、客単価が高いレストランなども、通販のスイーツで売上を支えながらプロモーション活動に精を出すというケースも見聞きします。
 
ただ、ご主人の顔も知らないお店の味を、通販で疑似体験できるということが、本当にいいことなのかはわかりません。例えば、僕の大好きなハム・ソーセージ専門店「シュタンベルク」は、長野県の乗鞍にあって、通販もやっています。何度か通販も利用させて頂きましたが、やっぱりいちばんおいしいのは乗鞍の小さな工房兼店舗で購入したもの。そして東京の物産展やマルシェなどでかぶりつくホットドッグが、もうそれはそれはたまらん坂なわけです。
 
ネット通販を否定するつもりはありませんが、すべてのコミュニケーションには適切な「距離」があるような気がします。そう考えると、地方との距離が縮まったのは「福音」とばかりは言えないのかもしれません……。
 
あ、そういえば、ひとつ思い出しました。来年は「各駅停車の旅」のような、「ゆる旅」が流行ると予言しておきます。ポイントは「低速化」。みんなが便利さとか、スピードとか、ソーシャルとかに疲れちゃいながらも、そこから離れられないという……。どことなく切ないでしょうか。ならば「カジュアル茶席」なんかも流行るかもしれません。茶道マンガが人気になっていたり、「抹茶男子」なる男性も増えているという話ですし。あ、特に現時点でそういうイベントを考えたりして、ステマ的なものを巻き散らかそうとしているわけではありません(強調)。