今年も、年末ジャンボ宝くじが売り出される季節になりました。平成24年もそろそろ終りが近づいています。年末の書き入れ時には、早朝から夜遅くまで声を嗄らして商品を売りさばいていた時代がありました。わが国の経済成長が続いた、昭和40年から60年あたりまでのことです。



  この時代は、起業する人もとても多い時代でした。毎年、7%、8%といった高い経済成長が続きましたから、安い給料で会社勤めをするより、自分で起業するほうが収入は多かったようです。ただ、企業経営に関しては、大半の人がそれまで勤めていた会社の仕組みを、見よう見まねで踏襲していました。

 

  現在は、経済成長率が1%にも達しない時代です。ほぼ固定化した経済のパイを、大手企業も、小企業も、外資系企業も、一緒になって奪い合う厳しい時代です。昔のように、企業経営のノウハウを知らずに起業したなら、あっという間に倒産してしまう、高い技術と経営能力が求められる時代です。

 

  昔から起業することを、大きな賭けと言う人がいますが、宝くじを買うのとは違います。どちらも運が付きまとうことは確かです。ただ、起業は自分が主体になって、自分の才覚を生かして会社経営を行うことができます。宝くじの場合、買ったならば後は当たっているか、外れか調べるだけです。

 

  また、会社の従業員として働く場合は、経営者に自分の身を任せることになります。多くの従業員が経験しているように、もっと利益が上がる方法を提案しても、採用されないケースがほとんどです。起業した場合は、自分の力量に合わせて、実行できる利点があります。決して、賭けではありませんが、十分な準備が必要なことは確かです。

 

【一言】
 ビジネスの世界は、プロスポーツの世界と同様に厳しい世界です。3年前、約1千億円の純利益を上げ、羨望の的だったシャープが、今は存亡の危機に陥っています。繁盛していた店舗が、急に売れなくなることもよくあります。起業する以上は、この厳しさに立ち向かう勇気が必要です。ただ、事前に覚悟した上で起業したなら、厳しさが笑顔を見せることもあります。