結果としては、投与期間中に2,669人ががん(前立腺がん1,373人、大腸がん210人、重複あり)を発症しました。追跡期間中には合計2,757人(18.8%)が死亡、そのうち859名(5.9%)はがんによるものでした。

 

 マルチビタミン剤を内服した男性では、新たながんの発症が統計的に有意に8%減り、上皮性腫瘍※3も同程度のリスク低下が認められました。しかし、こうした効果は、試験開始時にがんの病歴があった1,312名の男性に限られ、がんの病歴がない男性ではあまり効果が認められませんでした。また、がんの部位ごとに解析すると、前立腺がん、結腸がん、直腸がん、肺がん、膀胱がんのリスクに対しては、マルチビタミン剤は影響を与えませんでした。さらに、マルチビタミン剤により新たながんの発症が減少したにもかかわらず、がんによる死亡者は有意な減少が認められませんでした。

 

 以上の結果から、マルチビタミン剤のがんに対する予防効果が期待されます。しかしながら、今回は対象者がかなり健康な男性のグループに限られていたため、同じことが他の人々に適用できるかは明確ではありません。さらに別のタイプのマルチビタミン剤では、異なる結果をもたらす可能性もあります。