日本経済が、徐々に縮小していますが、追い討ち をかけるように日本企業の総数も減り始めています。帝国データバンクの調査によりますと、売上高100億円未満の中堅・中小企業39万7千社のうち、会社 を引き継ぐ後継者のいない会社が、約67%にあたる26万5千社にも達しているようです。


  経済産業省によりますと、わが国の企業数は、大企業1万2千社。中小企業53万6千社。小規模企業366万5千社です。このうち、帝国データが対象とした のは、主に中小企業にあたると思われます。売上げが10億円規模になりますと、会社としては従業員数も設備も一人前の企業と言われます。

 

  この規模の会社でさえ後継者がいないと言うことは、小規模企業ではなお後継者がいないと思ったほうがよさそうです。何故、こんなに会社の後継者がいないの か、その原因を考えてみました。まだ経営者が若く後継問題のない会社も相当数あるはずです。そこを除きますと、やはり長引くデフレ経済により、会社の業績 が年々悪化していることがあります。

 

 中小企業を引き継いでも、将来性がないと思われています。また、60代半ばに差し掛かる団塊世代の 経営者が、今後5年ほどでどんどん引退を考えています。引退する人が多いのに、その後の対応をほとんど考えないできたこともあります。わたしの知人、友人 にも多いのですが、最近の環境の変化に引退を考える人が増えています。

 

 このところ話題になっているのは、中小企業が抱える借金は、その 大半を社長が個人保証することで借りていることです。後継者になりますと、この個人保証を引き継ぐ必要があります。会社によりましては、数千万円から数億 円も借金している会社があります。後継社長になる人が、親族でも、従業員の中にもいないわけです。

 

 多分、企業の借金を、経営者が個人保 証させられる制度を採用している国は、日本を除いて海外にはあまりない制度と思われます。わが国は、銀行に対して貸し手責任を問うことなく、借り手の責任 ばかりを問う国です。このような問題は、本来総選挙の争点の一つにしたい問題です。過剰に銀行が優遇されていますから、リスクばかりを負わされる起業する 人が増えません。

 

 そんなことで、今後わが国では企業が減る心配があります。後継者のいない会社は、他社に買い取られるか、廃業になる運 命です。今後、起業や新規事業を考える人に言いたいのは、現在は日本経済がデフレで後退しているときですから、ビジネスは過当競争です。ただ、経済が成長 局面に入ったとき、今度は供給する企業が少ないことは間違いありません。

 

【一言】
 日本の銀行が何でこんなに優遇されるのか。米 国の金融制度では、住宅ローンでお金を借りた場合、借り手がローンを返済できないときは、住宅から立ち退くことで借金は残りません。銀行側には、貸す相手 を間違えた貸し手責任があるからです。日本では、家から出された上に借金返済を迫られます。そのくせ、経営破たんしても、銀行には国から資金を貸し出して 救済します。財務省と銀行が手を結ぶと、文句をいえない日本社会です。マスコミも、記者もみんな銀行から借金してます。