2018年・夏ボーナス平均で74万6105円。対前年同期比で2.4%増

2018年夏のボーナスの見込み額について、さまざまな調査データが発表されています。シンクタンクの三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、平均37万1010円(対前年比プラス1.2%)で、3年連続の増加。みずほ総合研究所の予測では、平均37万3725円(対前年比プラス2.0%)で、やはり3年連続の増加との見通しを発表しています。いずれも従業員規模5人以上の民間企業を対象にしたもの。

日本経済新聞社の調査では、全産業平均で82万9000円(対前年比プラス4.62%)で、トップのソニーの支給額は166万8500円と、大きなニュースになりました。

調査対象によって、ボーナスの支給額平均の数値は大きな開きがあります。そこで、時系列でデータがわかる調査データに基づいて、全体の傾向、各産業別の増減を見ていくことにします。
 

東証第1部上場企業の賞与・一時金水準の推移

東証第1部上場企業の賞与・一時金水準の推移


一般社団法人 労務行政研究所が、東証第1部上場企業127社を対象に行った調査によれば、2018年夏のボーナスの妥結額は、全産業平均で74万6105円対前年同期比で2.4%の増加となり、伸び率は、4年ぶりに上昇に転じました。

リーマンショック後の2009年夏のボーナスは、前年から実に14.4%ものダウンを示し、その後、一進一退を繰り返しながら、2014年以降、平均額は70万円台を回復しました。そして、今年、ようやくリーマンショック前の平均額を上回り、74万6105円と、この10年での最高額となりました。

 

産業別トップは自動車の108万円超。造船の減少が顕著に

産業別で見ていきましょう。

製造業の平均は77万2965円、対前年同期比で3.1%増。
非製造業の平均は66万9594円、対前年同期比で0.2%増。

2018年の夏のボーナスは、製造業、非製造業ともにプラスとなりました。

業種別・平均額

業種別・平均額


個別の産業で見ると、輸送用機器のうち、造船と自動車で明暗を分ける内容となりました。自動車は全産業のなかでトップの108万1910円であるのに対し、造船は全産業中、最下位の49万4107円。これは対前年同期比で15.7%ものマイナスとなってしまいました。

ガラス、土石、鉄鋼、非鉄・金属、機械、電気機器が、対前年同期比で高い伸び率を示し、製造業の中では、前述の造船と紙・パルプのみがマイナスという結果となりました。

非製造業においては、金額としては、製造業と約10万円の開きがありますが、商業を除き、対前年同期比でプラスとなり、特に陸運では3.8%増と高い伸び率を示しました。

 

平均支給月数は2.45カ月で前年からアップ

2018年夏のボーナスは、春季交渉でベースアップがなされた産業も多く、それが全体としてボーナスの増加に寄与する格好となったといえるでしょう。ボーナスは企業業績に左右されるもので、月収の何カ月分かが、その指標の一つになります。今回の調査では、全産業で2.45カ月(2.39カ月。カッコ内は2017年実績)、製造業で2.51カ月(2.45カ月)、非製造業で2.16カ月(2.14カ月)と、支給月数も前年からいずれも微増しています。支給月数が増加したことも、今回のボーナス増につながったといえるでしょう。

 

変動するボーナスを過信しない、家計管理の徹底を

今回の記事は、東証1部上場企業の平均額をご紹介しましたが、実際の家計では、「それで、自分の会社は、自分の場合は、いったいいくらなのか」がすべてであり、他の会社や産業、他人と比較しても仕方ないことです。すでに、ボーナスの見込み額を把握している人も多いでしょう。大事なのは、そのボーナスをどのように使うのかということ。何にいくら使うのか、貯蓄にはいくら回すのかなど、事前に計画を立てておくことです。

たとえば、下記にあげる5つのポイントを参考に、今度のボーナスの使い道を考えておきましょう。

(1)毎月の生活費の赤字補てんに回す
→今回のボーナスで赤字は解消し、毎月の収支を見直すきっかけとする

(2)ボーナス払いのクレジットカードの引き落とし
→大きな買い物はボーナス払いにしがち。不要不急の買い物は、できるだけ半年、年間で計画する

(3)住宅ローンの繰り上げ返済に回す
→金利が低ければ、繰り上げ返済が最優先ではない、子どもの教育費など、ほかに優先すべきとこがないかチェックする

(4)ボーナスが残ったら貯蓄するはダメ
→毎月の貯蓄と同様に、ボーナスの貯蓄も先取り。あらかじめ使う金額を決めて、それ以上使わないように、ボーナスが出たら、先に貯蓄をする

(5)ボーナスが出てから使い道を決めるはダメ
→貯蓄分、使う分を決めたら、必要以上に普通預金に入れっぱなしにしないことが大事。ボーナスが支給されてから使い道を考えると、気が大きくなって余計な出費をしがち

くれぐれも、せっかくのボーナスが、気が付いたら、なくなっていた、ということがないよう、有意義な使い方をこころがけてください。