名刺をくれても要注意? 相手をよく知らずにつきあって修羅場に……

非日常で急激に燃え上がった恋。お互いの知人友人がいない場合、名刺をもらっても注意したほうがいいようです。

非日常で急激に燃え上がった恋。お互いの知人友人がいない場合、名刺をもらっても注意したほうがいいようです。


以前のコラムで「既婚としらずに女性とつきあっていた男性の話」を聞いたのだが、もちろん、男性が既婚と知らなかった女性もいる。数としてはそのほうが多いかもしれない。

 

「偶然の出会いで始まった恋」には要注意?

サオリさん(31歳)が、3歳年上の男性とあるパーティで知り合ったのは3年前。お互い一目惚れだったという。

「人はたくさんいたのに、その人だけが輝いて見えたんです。ぱっと目が合って、彼が近づいてきて話したら、声も語り口もとても素敵でした。そのままパーティを抜けてふたりで飲みに行ってしまいました」

仕事関係のパーティではあったが、顔だけ出しておけば大丈夫というものだったので抜けることに罪悪感はなかった。ふたりきりで出会いに乾杯して、そのままホテルへと流れた。

「彼が泊まっているホテルだということでした。彼は東京郊外に住んでいるので、その日はパーティで遅くなると思っていたからホテルに泊まるつもりだったと。今思えば、誰か女性を連れ帰る気満々だったのかもしれませんが」

その日は彼と甘い時間を過ごしたサオリさん、翌日は土曜日だったため朝食はルームサービスをとり、ちょっと“お姫様気分”を味わった。

「彼がとにかく優しくて。こんな素敵な人と出会うなんて、神様はいるんだと思ったくらい。連絡先を交換して、その日は別れたけど、私が家に着く前にもう連絡をくれて。『素敵な一夜を忘れない。もっともっとあなたを知りたい』って。まさに恋に落ちたと思いました」

彼は名刺もくれたので、素性を疑うことはなかった。既婚者だとも思っていなかった。毎日のように連絡をとりあい、週に1度、多いときは2度もデートを重ねた。彼女のひとり暮らしの家に来ることも多くなった。

「うちは遠いし親と同居だし、きちんと挨拶するときがくるまで呼べないけどって彼が言うんです。きちんと挨拶するときって結婚という意味ですよね。私は有頂天になりました」

ある日突然、妻がやってきて殴り合いに

二人とも彼に翻弄されていた…?

二人とも彼に翻弄されていた…?


彼がサオリさんの家に泊まることが増え、半同棲状態になったのはそれから半年もたたなかった。

「うちでごはんを食べると、彼は材料費といってお金をくれるんです。そんな他人行儀なことをしないでと言ったら、それからはいいワインや食材をもってきてくれるようになりました。彼は土日が休みの仕事ではなかったので、ときおり私も平日に有休をとって1日一緒に過ごすこともあった。ドライブに行ったり動物園に行ったり。楽しかったです」

出会ってから約1年、ある晩、サオリさんの玄関のブザーが鳴った。

「その日は彼が来る予定ではなかったし、彼なら合い鍵があるのでおかしいなと思ってのぞき穴から見たら女性が立ってた。どちらさまですかと言ったら、『あんたね、うちの亭主を色仕掛けで取ろうとしてるのは』って大きな声で……。近所迷惑なのであわててドアを開けたら飛び込んできていきなり殴られました。思わず応戦して取っ組み合いになっちゃって。近所の人が警察を呼んで大騒ぎでした。私は既婚者とつきあってはいないという主張だけはし続けましたが、彼女は全然聞いていなかったと思います」

翌日、彼から連絡があった。どうしても既婚であることを言えなかったと彼は電話口で泣いていた。

「体からすべての力が抜けました。ショックのあまり怒ることさえ忘れるくらい」 

 

既婚者を見抜く方法は? 「好きだから言い出せなかった」は常套句

彼女は体調を崩して入院するが、そのころ彼の妻も入院してしまったとあとで知った。敵対するように見える女ふたりだが、結局はふたりとも彼に翻弄されていたのだ。

「なんだかバカバカしくなりました。奥さんも同じように思ったんでしょうね。お互いに裁判沙汰などにするのはやめませんか。あなたもつらい思いをしたと思います。別れてくれれば文句は言わないと連絡が来たので、そうしましょうと。あちらは小さい子がいたので、『今は離婚しませんが、いつか思い知らせてやります』とメッセージが来ました。がんばってくださいと返しましたよ(笑)」

バカバカしくなったとはいえ、彼女は彼とはっきり別れ話をしてはいない。そのうち復活する可能性もあるかもしれないと言う。それを期待しているかのような口ぶりだ。

「今思えば、住所を教えてくれない、親と同居というわりには親の話があまり出てこないなど、少し不自然なところはあったんですよね。もっときちんと問い詰めておけばこんなことにはならなかった……」

人を疑うのはいやなものだが、「ひょっとして既婚者?」というカンが働いたら、探りを入れることは必要ではないだろうか。