エコー・チェンバー現象とは

エコー・チェンバー現象

SNSにおけるエコー・チェンバー現象により、真実ではないことが真実に見えてしまう危険性がある

「エコー・チェンバー現象」をご存知でしょうか。今回は、SNSでよく見られる現象であるエコー・チェンバー現象の意味や危険性、対処法について解説していきます。

エコー・チェンバー(Echo chamber)とは、元々「共鳴室」を意味する言葉。閉じた空間で音が響き渡るよう設計された部屋のことです。

SNSでは、同年代同士や同業者など、似た価値観や環境の者同士がフォローしあったり「友だち」になったりとつながることが多いものです。それ故、SNS内では同じ言説だけが耳に入って来るようになり、それが真実であり正しいことだと信じ込んでしまいがちです。この状態を「エコー・チェンバー現象」というのです。
 

エコー・チェンバー現象は危険?

閉じた関係性の中にいてコミュニケーションを繰り返していると、自分の周りにある言説だけが真実であるような錯覚を覚えます。それ以外の言説がある可能性に思い至らず、特定の考えに凝り固まってしまう危険性があるのです。

これは、攻撃的な意見や間違った情報が広まる原因となるとも言われています。たとえば、SNSで「嫌韓(韓国、もしくは北朝鮮を含めて嫌うことを指す言葉)」「嫌中(同じく、中国や中国人を嫌うこと)」の意見が多いと感じたとしても、実際は韓国や中国に対してネガティブに感じているのはごく一部の人だけというような事態が起きたりします。
 

「フィルターバブル」の危険性も

検索サービスでも同様です。たとえばGoogleの検索結果は、Googleパーソナライズド検索機能のせいで、ユーザーに合わせてカスタマイズされています。検索結果、所在地、過去の閲覧履歴などに基づきユーザーが好む結果を表示しており、純粋な検索順位とは表示結果が異なっている可能性があるのです。

インターネット上でユーザーが受け取る情報は非常に偏りがちとなっています。このように、自分自身が作り上げたフィルターにバブル(泡)のように囲まれ、それ以外の情報から切り離された状態を「フィルターバブル」と言います。

この状態が進むと、自分と違った立場や意見、違った視点の情報に触れる機会がなくなってしまいます。
 

エコー・チェンバー現象から逃れるために

エコー・チェンバー現象に陥ると井の中の蛙状態となってしまい、とても危険です。そうならないために、SNSでは価値観が似た人とつながりがちであり、周囲で見聞きする言説は偏っている可能性が高いことは知っておくべきでしょう。

そして、メディアなどで意識的に様々な言説に触れるようにしましょう。自分とは違う言説に耳を傾けることで、違う視点や立場、考えなどについて理解できるようになるはずです。

Googleの検索結果を本当の検索順位通りに表示したい場合は、設定の「検索設定」で「プライベート検索結果を表示しない」にチェックを入れてください。

検索窓下の「設定」をクリックし、表示されたメニューから「プライベート検索結果を表示しない」をクリック。すでにチェックが入っている場合は表示されない

PCでは検索窓下の「設定」をクリックし、表示されたメニューから「プライベート検索結果を表示しない」をクリック。すでにチェックが入っている場合は表示されない

スマホの場合はGoogleのモバイルページに入り、下の「設定」をタップ

スマホの場合はGoogleのモバイルページに入り、下の「設定」をタップ

「プライベート検索結果」から選択

「プライベート検索結果」から選択


Facebookではアルゴリズムにより表示される投稿が決まってしまうので、「ニュースフィード」の並び順を「最新情報」に切り替えると時系列順に並びます。

「ニュースフィード」の「…」をクリックすると、「ハイライト」と「最新情報」から設定を選べる

PCでは「ニュースフィード」の「…」をクリックすると、「ハイライト」と「最新情報」から設定を選べる

。スマホの場合、通常のタイムラインは「ハイライト」で並んでいる。「その他(3本線のマーク)」をタップし、「フィード」までスクロール。「最新情報」をタップすると、新着順に見ることができる

スマホの場合、通常のタイムラインは「ハイライト」で並んでいる。「その他(3本線のマーク)」をタップし、「フィード」までスクロール。「最新情報」をタップすると、新着順に見ることができる


ただしどのSNSでも自分が友だちになったりフォローしたりする相手の投稿が並ぶため、どうしても言説に偏りが出てしまいます。SNSで見聞きしたことは信じすぎないようにしましょう。


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