2017年の流行語大賞にも選ばれた「インスタ映え」

インスタ映え

「インスタ映え」が日本経済に大きな影響を与えています

2017年12月1日、「2017年ユーキャン新語・流行語大賞」が発表されました。「うんこ漢字ドリル」「Jアラート」「プレミアムフライデー」「ちーがーうーだーろー!」「フェイクニュース」などの今年を表す様々なノミネート語が並ぶ中、「忖度(そんたく)」とともに「インスタ映え」が選ばれました。

そもそも「インスタ映え」とは何なのか、流行の影響や問題点などについてご紹介していきます。
 

2017年に流行った「インスタ映え」

総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(平成29年7月)によると、Instagramの利用率は20代が45.2%、10代が30.7%、30代が30.3%など、特に若い層に広く利用されています。Instagramは、若い女性を中心に人気が高まっているのです。

「インスタ映え」とは、撮影してInstagramに投稿した場合に見栄えがするとか、おしゃれに見えるという意味です。Googleトレンドで確認すると、2017年初頃から使われるようになり、夏頃から定着した言葉です。Instagram映えするものに群がる人や行動を揶揄して、「インスタ蝿」ということもあります。

特に若い女性には、Instagramがメインのコミュニケーションツールという人も増えています。Instagramの投稿に多くの反応をもらうと承認欲求が満たされます。それ故、少しでも多くの反応がもらえるような「インスタ映え」する写真の撮影が大切になってきます。

 

インスタ映え消費が経済を動かす

インスタ映えがこれほど注目を集めたのは、Instagramが消費行動に大きな影響を与えることが分かってきたからです。

消費者庁の「平成28年度消費生活に関する意識調査結果報告書」(平成29年7月)によると、SNSにアップする写真や動画を投稿することを目的にユーザーは様々な消費行動を取っています。「旅行」(34.0%)、「友だちと集まる」(29.7%)、「外食」(29.6%)、「イベントに参加する」(21.7%)など、消費行動は多種多様に及びます。

All Aboutでも「インスタ映え」するスポットの紹介記事が人気だ。(画像は「ナイトプールも楽しめる!都内ホテルの屋外プール2017」より引用

All Aboutでも「インスタ映え」するスポットの紹介記事が人気だ。(画像は「ナイトプールも楽しめる!都内ホテルの屋外プール2017」より引用)

2017年のインスタ映え消費の代表的なものが、「ナイトプール」です。数千円と安くはない夜営業のナイトプールでは、お客は髪も濡らさずメイクもしっかりしたまま、スマートフォンで撮影し合うという姿が多数見られました。ライトアップされたスワン型やシェル型の浮き輪の前に行列ができる不思議な光景をテレビなどで見かけた方も多いでしょう。

愛知県犬山市の犬山城はこれまで年配客が多い観光地でした。ところが、ピンクのハート型の絵馬やカラフルな恋こまち団子、レンタル浴衣などが「インスタ映えする」と、若者の観光客が急増しました。執筆現在、「#犬山城」「#犬山城下町」がついた写真はそれぞれ約6万件ずつ投稿されています。このように、「インスタ映え」は若者の集客にもつながります。

インスタ映えする撮影スポットを巡るツアーが旅行会社によって組まれるなど、新たな商機が生まれたりもしています。インスタ映えは、企業や自治体なども無視できない大きなトレンドなのです。

 

インスタ映え狙ったマナー違反行為も

レトロな写真が撮れるが「汚い」など炎上の原因に

コインランドリーに入って写真をとる女性の投稿が炎上。レトロでかわいい雰囲気だが「汚い」など問題に(画像はイメージ)

しかし、インスタ映えには良い面ばかりではありません。写真をInstagramに投稿するためにコインランドリーの洗濯機に入る若い女性たち、「#コインランドリーガール」が問題となりました。また、Instagram用に撮影後、食べられずに捨てられるアイスがたくさんあることも問題視されています。

山口県下関市の角島大橋で道の真中に座り込んで撮影するなど、インスタ映えする写真を撮るために危険な行為をする人もいます。多くのインスタ映えする観光スポットや橋などで、同様の行為は多数報告されています。

インスタ映えを狙ったり、Instagramに写真を投稿すること自体が悪いわけではありません。しかし、他人に迷惑をかけてまで撮影するのはおかしなことです。また、ルール・マナー違反をする撮影者が多いと、その場所での撮影自体が禁止されてしまう可能性もあります。他の人の迷惑を考えて、ルールやマナーを逸脱しない範囲で楽しむようにしたいものです。