人気のトヨタ・ハリアーに2.0L直噴ターボを搭載

トヨタ・ハリアー

ボディサイズは全長4725×全幅1835×全高1690mm。アッパーグリルが薄くなり、ロアグリルがよりワイドになることで迫力ある顔つきになっている


トヨタらしい高い質感を内・外装で確保しながら300万円を切るエントリー価格、上級グレードでも400万円以下で揃うトヨタ・ハリアーは、SUVの中でも隠れた人気モデルだ。

2017年6月にマイナーチェンジを受けたハリアーの目玉は、2.0L直噴ターボエンジン仕様の追加。「8AR-FTS」型エンジンは、レクサスNXに初めて搭載されて以来、レクサスRXやクラウンなどにも用意されている。

トヨタ・ハリアー

2.0L直噴ターボには、直噴と吸気ポート噴射を使い分ける燃料噴射技術のD-4STを搭載


スペックは231ps/5200-5600rpm、350Nm/1650-4000rpmで、JC08モード燃費は13.0km/L。

なお、同じ2.0LのNAエンジンは、151ps/6100rpm、193Nm/3800rpm、JC08モード燃費は16.0km/L。

2.5Lエンジン+モーターのハイブリッド(4WD)は、エンジンが152ps/5700rpm、206Nm/4400-4800rpm。フロントモーターが143ps/270Nm、リヤモーターが68ps/139Nmで、ハイブリッドシステムの出力は197psとなっている。


 

2.0L直噴ターボの走りはどうか?

トヨタ・ハリアー

価格は新設定の2.0L直噴ターボが3,380,400円~4,574,880円。全グレードの価格帯は2,949,480円~4,953,960円。こちらはハイブリッド仕様


さて、新設定された2.0L直噴ターボエンジンとハイブリッド仕様を短時間だが乗り比べる機会があったので報告したい。

「8AR-FTS」型の2.0L直噴ターボが初めてレクサスNXに搭載された際は、実用上不足はないものの、ターボらしいパンチ力にはやや欠けるかなという印象だったが、クラウンに積まれた同エンジンでは回り方に軽快感が増し、中・低速域の加速感も良くなった印象だった。

ハリアーの直噴ターボ仕様も期待を裏切らない仕上がりで、驚くほどの速さではないものの、走りを標榜する仕様にふさわしいレベルにまで到達している。

直噴ターボ仕様は、前後にヤマハ製のパフォーマンスダンパーが搭載され、車両のロール剛性を上げたとしている。乗り味はやや硬めで、街中では少しゴツゴツした乗り心地。ただし、速度を上げていくとボディは安定し、パフォーマンスダンパーの恩恵かフットワークに切れ味が増す。

ハイブリッド仕様と乗り比べると、軽快な動きがさらに引き立つ印象。車両重量は4WD同士の比較で直噴ターボの方が70kg軽くなり、さらに直噴ターボの2WDと、4WDのみとなるハイブリッド仕様では110kgもターボが軽くなるのだ。

この差はかなり大きく、ハイブリッド仕様を単体で乗ると不満はないものの、2.0L直噴ターボ(2WD)の軽さがもたらす爽快な走りがより際だって感じられる。ハリアーにスポーティな走りを求めるなら2.0L直噴ターボの2WD仕様でキマリだろう。


 

価格で選ぶなら2.0L NAだが……

トヨタ・ハリアー

内装の基本的な造形は変わっていないものの、「T-Connect SDナビゲーションシステム」のディスプレイを9.2インチに拡大することで視認性を高めた


ただし、価格は2.0L NAと比べると30万円近く(グレードによって異なる)高い。燃費も3.0km/L低くなり、直噴ターボはプレミアムガソリンを指定する(2.0L NAとハイブリッドはレギュラーガソリン)。イニシャル、ランニングコストはとくに2.0L NAよりもかなり高くなるが、先述したように国産のミドルサイズSUVで、走りも質感も求めるなら外せない選択肢といえそう。実際にステアリングを握ると2.0L直噴ターボの軽快感には惹かれるものがある。

4WD(E-Four)のハイブリッド仕様は、ハイブリッドらしい高い静粛性、駆動バッテリーを搭載することから重心の低い落ち着きのある走りが楽しめる。197psのシステム出力は伊達ではなく、踏めば力強い加速を引き出すことも可能だ。

ただし、直噴ターボの4WD仕様より約35万円高く、2.0L NA仕様よりも60万円強(こちらもグレードにより差がある)も高くなる。

4WDの必要がなく、ハリアーならではの質感やデザインに惹かれたのであれば、2.0L NA(2WD)、そこに鋭い走りも求めるのなら2.0Lターボ(2WD)というのが適任だろう。

トヨタ・ハリアー

リヤヤコンビネーションランプを赤色の面発光に変更することで、印象的な後ろ姿になっている。こちらは2.0L直噴ターボ仕様


4WDは両ガソリン仕様に用意されているし、ハイブリッド仕様も4WDのみのE-Fourとなっているから多様なニーズに応えてくれる。

今回は、よりスポーティなエクステリアに変身し、安全装備の「Toyota Safety Sense P」を標準化するなど、隙のない仕上がりで完熟といえる状態になっている。ハリアー人気にさらに火が付くことは間違いなさそうだ。