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エッセー本「酒井若菜と8人の男たち」の出版記念トークショーを行った女優の酒井若菜=2016年3月1日(写真:報知新聞/アフロ)

今年2月に発売したエッセー本で膠原(こうげん)病を患っていることを明かした女優、酒井若菜さん(35)が8日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」に出演し、膠原病により一時は引退を考えていたことを明かした。

酒井さんが患った膠原病とはどのような病気なのか。医学博士の清益功浩氏がAll Aboutで以下のように解説している。

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膠原病とは

「膠原病(こうげんびょう)」というのは、自己免疫疾患とも呼ばれ、病原体に対する免疫が自分に対して働いてしまう病気だと清益氏は説明する。

「免疫」とは、異物や病原体が体に侵入してきたとき、体を防御しようとするシステムだ。免疫によって病気が治ったり、予防できたりする。

ところが、この免疫が暴走することで、かえって病気になってしまうのが、「膠原病」だと清益氏は解説する。「自己免疫疾患」の通り、自分の免疫が自分を攻撃してしまい、炎症を起こし、臓器や組織を壊してしまうわけで、攻撃される臓器によって病気が異なるという。

例えば、慢性関節リウマチでは、主に関節が攻撃され、関節炎を起こす。皮膚筋炎では皮膚と筋肉が攻撃され、皮膚に湿疹が出たり、筋肉に力が入らなくなったりする状態になるという。

このように、一言で膠原病といっても、その種類や病名は様々であり、リウマチなどのよく聞く疾患も、膠原病の一つであると清益氏は説明している。


膠原病の症状と診断法

清益氏によると、膠原病は慢性疾患なので症状が長いことが特徴で、良くなったり悪くなったりする症状があれば、要注意だとする。

発熱、咳、蛋白尿、関節痛、湿疹、下痢、腹痛、体がだるいなどの症状が長く続く場合、膠原病の可能性があるといい、風邪や胃腸炎の症状に似ているが、1週間も、2週間、1ヶ月も改善しなければ、風邪ではない可能性が高くなるので、清益氏は「一度医療機関を受診するようにしてほしい」と警鐘を鳴らす。

子供の場合は、まずは小児科に受診し、膠原病が疑われた場合、血液検査や尿検査を行う。関節痛がある場合は、整形外科でも診てもらうことが大切であるほか、膠原病の知識が必ず問われる日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を標榜されている医師も受診するといいと清益氏は説明している。

大人の場合は、まずは総合内科に受診するべきだが、膠原病の可能性が高い場合は、膠原病内科、膠原病・リウマチ内科に、リウマチの可能性があるなら整形外科を受診してもいいとする。また、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医や日本リウマチ学会認定リウマチ専門医を標榜されている医師に受診するのも良いという。

「膠原病」の予防法・治療法

清益氏によると膠原病の予防法は、残念ながら現時点ではないという。自分を攻撃する自己抗体がなぜ作られるようになるか解っていないため、原因に対する治療が現時点ではなく、治療の中心は、自分を攻撃することを抑えていくことになる。つまり、免疫を抑えていく様々な薬が使われる。

これらの薬は体に侵入する病原体(ウイルス、細菌、寄生虫)に対する抵抗力を抑えてしまうことにもなる。病気を抑えて副作用を少なくするためには、医療機関での薬の調節が必要になるため、必ず定期的に医療機関に受診してほしいと清益氏は呼び掛けている。


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