ゲレンデ外でのスキー・スノーボードは危険

ゲレンデ外の滑走禁止区域は、雪崩などの非常にリスクが高いです

ゲレンデ外の滑走禁止区域は、非常にリスクが高いです

昨今、スキーやスノーボードによるゲレンデ外の滑走が頻繁に行われるようになってきました。しかし、スキー場がメンテナンスをしているゲレンデ外の「滑走禁止区域」には、さまざまなリスクが存在します。

雪崩の起こりやすい地形、一見して分からない崖や谷、川などが流れていて雪面の下が大きな空洞になっていることもあります。自分も地元のガイドツアーなどに参加して非圧雪のコースを滑ることもありますが、それとは根本的に違う行為になります。

ゲレンデ外の滑走を禁止しているのは必ずそこに理由があるから。先日もリフト下を自慢げにスピードを上げて滑走する若者を見ましたが、リフト下には鉄の構造物や岩などが隠れていることもあり、危険極まりません。ゲレンデでは管理された場所以外での滑走は絶対にやめておきましょう。
 

ゲレンデ外で滑走することになったら

ゲレンデ内で滑っている限り、「遭難」の可能性はまずないでしょうが、ひとたびゲレンデ外に飛び出してしまうと、元のコースに戻れなくなるケースが多々あります。

もしゲレンデ外で骨折などした場合、携帯などで連絡をとれないと発見、救助が遅れてしまう可能性もあります。万が一、意図せずゲレンデ外に出て、ゲレンデに戻れなくなった場合に備え、エリアが通信可能なのかどうか、十分にバッテリーが持つのかどうかなどを確認しておくべきでしょう。出来れば予備バッテリーなどを持ち歩くなどの習慣も必要です。

また、どうしてもゲレンデ外の滑走が楽しみたい人は、管理され、安全が担保されているコースか、または地元ガイドさんが案内するコースなどで楽しむことをおすすめします。地元のガイドはそういった斜面を見抜く力を持っていますし、過去のその場所での事例を良く知っているので、避けることが可能です。
 

雪解けシーズンは雪崩が起きやすく、春スキーは要注意

また、雪解けシーズンは雪崩が起きやすい時期でもあります。春スキーには、雪崩の危険が伴うので、注意が必要です。「山スキー」のベテランで、十分な装備と知識を持った人でも、被害に遭うことがあります。

気温が急激に上昇したときなどに起きる「全層雪崩」は、重くて固い雪が地表面から離れて流れるように滑り落ちる現象です。スキー場などの管理された場所ではほとんど起きる可能性はありませんが、30度以上の角度の高木が密集していない斜面や、低木などしかない斜面では数多く発生し、時に家屋をも破壊するような力を持っています。
 

登山ブームと春山登山のリスク

最近の登山ブームは、中高年だけでなく若年層にも広がり、少し気温が高くなってくると多くの登山客が山に向かうと思われます。

そこでよく見かけるのが、驚くほど軽装な様子。山道をテニスシューズの様な靴で登っていたり、街中のような恰好で登る若者などがいます。1000m以下の低山であれば仕方がないかなとは思いますが、軽装で頂上付近のあまりの寒さに震えている人を見るにつけ「誰か教えてあげれば良かったのに」と思います。

山の気温は100m上昇するごとに0.6℃下がります。ですから1000mの山に登ると6℃の差があるわけで、風が強ければさらに体感温度が下がりますので、ふもとと10℃位の違いは普通に起きる現象です。

2014年、東京都下の山で5月の連休に3組の行方不明者が発生しました。山梨県の県境には2000mクラスの山があり、頂上付近では残雪も残っていました。2000mクラスの山では、ふもととの温度差は12℃もあり、日が落ちれば零下にもなります。

数日後に生還した方は防寒着などの十分な装備を持っていたものの、道に迷ってしまったので、小川の水を飲み、携帯の電源を節約してなんとか夜を過ごしたようです。結果、通信できるところまで移動することが出来て救助を受けられたのですが、命をつなぐことができたのは、防寒着と携帯があったからでしょう。

また、2000m以上の高山では、残雪による滑落事故の可能性もあります。残雪があるような山に登るときはアイゼンなどの道具も忘れずに、十分な装備を持ってのぞみましょう。

地図や通信機器などはもちろん、最悪の場合に備えた装備、水、食料など「自分は大丈夫」と過信しないこと。単独行は避け、体力に差がある場合は一番低い人に合せて、十分に時間的余裕を持ってスケジュールを組むこと。登山届を提出することも万が一に備える準備としては重要です。

増加の傾向がある山での遭難事故を受けて、昨年より登山届の義務化も進められています。FAXやメールなどで提出できる(投函しないでも済む)場合もありますので、各県の自治体・警察署で問い合わせてみましょう。