平成29年度の労働者1人当たりの平均月収は31万7844円

常用労働者1人当たりの平均月収が昨年度より微増。とはいっても、自由に使えるお金は増えないかも……

常用労働者1人当たりの平均月収が昨年度より微増。とはいっても、自由に使えるお金は増えないかも……

厚生労働省が「平成29年度分毎月勤労統計調査」を発表しました。平成29年度の労働者1人当たりの平均月収は31万7844円で、前年比0.7%増となりました。平成28年度も前年度比0.8%増、平成27年度0.2%増、平成26年度0.5%増、平成25年度0.1%増でしたので、5年連続の増加です。

では、就業形態や業種によって平均月収はどれくらい違うのでしょうか? 今回は、労働者の平均月収についてみてみましょう。


 

正社員は平均月収41.5万円、パートは9.8万円

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、就業形態別の給与額。 「きまって支給する給与」には所定内給与(時間あたり給与)と所定外給与(時間外手当等)が含まれる。「特別に支払われた給与」はボーナス等を1か月あたりに換算したもの(出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、就業形態別の給与額。 「きまって支給する給与」には所定内給与(時間あたり給与)と所定外給与(時間外手当等)が含まれる。「特別に支払われた給与」はボーナス等を1か月あたりに換算したもの(出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

上の表は、従業員5人以上の事業所での平均月収です。正社員などの一般労働者は平均月収が41万5251円なのに対して、パートタイム労働者は9万8656円。4倍以上の開きがでています。特に、賞与など特別に支給された給与に違いが大きく、一般労働者の8万459円に対して、パートは2411円。なんと、約30倍の開きがあります。パート労働者の給料は、ほとんどが時間給であることがわかります。

とはいっても、労働時間がそもそも違っています。一般労働者の月間労働時間は168.3時間(所定内153.7時間、所定外14.6時間)。パートタイム労働者の労働時間は85.9時間(所定内83.3時間、所定外2.6時間)。労働時間は、パートタイム労働者は約半分ですが、給与は4倍以上の差があるわけですから、やはり、正社員などの一般労働者の給与事情が良いといえます。
 

パート給与:医療福祉と製造は、ともに前年比2%超超

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、パートタイム労働者の給与額と産業別(労働者数が概ね100万人を超える産業)の給与額。 (出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、パートタイム労働者の給与額と産業別(労働者数が概ね100万人を超える産業)の給与額。 (出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

上の表はパート労働者の給与額と調査対象が100万人をこえる産業の産業別給与額です。

給与金額でみると、一番高額なのが医療福祉の12万846円。続いて、製造業11万9696円、その他サービス業10万150円となっています。すべての産業で前年度より増えており、パート労働者の給料事情は前年よりはよさそうです。

パート労働者に関しては、労働時間が給与に直結します。上の表には載っていませんが、月間総労働時間は、医療福祉79.2時間、製造業 114.2時間、その他サービス業92.0時間となっています。医療福祉は、より労働時間が長い製造業より高い給与となっており、製造よりは時給換算が良いようです。

パート労働者の産業別給与を見てきましたが、正社員の一般労働者の産業別事情はどのようなものでしょうか?
 

平均月収:トップ3は電気・ガス、金融・保険、教育・学習支援

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、一般労働者の産業別給与額 (出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

平成29年度分の毎月勤労統計調査(従業員5人以上の事業所対象)より、一般労働者の産業別給与額 (出典:厚生労働省)(クリックで拡大表示)

上の表は、常用労働者(期間を定めずに雇われている者、1か月以上の期間を定めて雇われている者)のうち、短時間勤務でない一般労働者(正社員など)の産業別給与額です。

一番高額だったのが、電気・ガスの57万2542円。続いて、金融・保険53万3957円、教育・学習支援50万9328円、情報通信50万7110円。50万円を超えるのはこの5業種となっています。

このうち、前年度より伸びているのは金融・保険で3.7%増。その他は、電気・ガス0.3%減、教育・学習支援0.6%減と減らしています。
 

サービス業は30万円前後で低賃金業種に

給与額が低かったのは、いずれもサービス業。飲食サービス29万530円、生活関連サービス31万2816円、その他サービス32万3671円と、30万円前後となっています。電気・ガスとくらべると約半分。同じ常用労働者での賃金差としては大きいものといえるでしょう。
 

金融・保険前年比3.7%増、不動産・物品賃貸1.1%減

最後に、前年との給与を比べてみましょう。前年より一番増えたのが、金融・保険で前年比3.7%増。給与もボーナスも大きく増やしているのがわかります。金額ではトップだった電気・ガスは0.3%減と少し減らしています。

一番下げ率が大きかったのは、前年比1.1%減の不動産・物品賃貸。特にボーナスが2.5%減と大きく減らしています。同様に飲食サービスもボーナス5.5%減と大幅減となっており、給与全体でも0.8%減。ここに紹介したのは全て非製造業ですが、上昇組と下降組に見事にわかれています。

これから就職や転職を考えている人は、これらの表を参考に、産業別の給与や前年度との変化などを比べておくといいかもしれません。給与額だけでなく、増減の比率なども要チェックですよ。