番組で発覚、ノンスタ井上の「先天性大動脈二尖弁」とはどんな病気?

報道によると、人気お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介さん(36)が17日、テレビ東京「主治医が見つかる診療所」に出演。番組内で人間ドックを行った際に心臓の大動脈に重大な問題が見つかり、医師から手術を勧められたという。

報道によると、人気お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介さん(36)が17日、テレビ東京「主治医が見つかる診療所」に出演。番組内で人間ドックを行った際に心臓の大動脈に重大な問題が見つかり、医師から手術を勧められたという。検査の結果、判明したのは「大動脈二尖弁」という病気。井上さんは自身のツイッターで「今のところ僕は元気ですし病院の先生にも生活する上で何の問題もないと言ってもらっています。」とつぶやいている。

  

2011年には俳優の武田鉄矢さんも先天性大動脈二尖弁にもとづく大動脈弁狭窄症で手術を受けているというが、いったいどんな病気なのだろうか。All Aboutの専門家は次のように解説している。

  

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先天性大動脈二尖弁とは?

心臓血管外科専門医である米田正始氏によると、大動脈弁は通常は3枚の弁尖、つまりひらひらして開閉する部分が作動して血液を一方向に送る手助けをするもの。このおかげで左心室という心臓のポンプから血液が全身に送られ、その血液が左心室にもどる(逆流する)ことはないという。

 

ところが100人に1~2人の割合で、この大動脈弁の弁尖が生まれたときから2枚しかないことがある。これ自体は直ちに治療が必要というわけではないが、弁尖が2枚しかないと、弁の開閉時にかなりの力が弁尖にかかり、長期的には弁が壊れやすくなるのだという。

 

大動脈二尖弁が原因で発症する可能性がある病気は?

米田氏によると、大動脈二尖弁の人が発症する可能性がある病気として、次の3つがあげられるという。

 

弁が開かず狭くなる「大動脈弁狭窄(きょうさく)症」は、重症化して胸痛や心不全あるいは失神発作などが起こるようになると、突然死の危険性もある。弁の逆流が強くなる「大動脈弁閉鎖不全症」になると、息切れや失神、胸痛などの症状が起こる。また、先天性大動脈二尖弁はしばしば大動脈瘤と合併することで、命の危険に見舞われることも、最近の研究で明らかになってきているという。いずれの場合も手術が必要だと米田氏は解説している。

 

大動脈二尖弁にもとづく病気は、油断さえしなければ治せるといい、健康診断などで心臓の雑音を指摘されたり、胸痛・息切れ・失神発作などの症状があればすみやかに医師に相談してほしいと米田氏は述べている。

 

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大動脈二尖弁による大動脈弁膜症について

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